事業所計算式画面の計算設定タブ>計算単価の作成方法についてご説明します。
目次
・計算単価の作成について
・計算単価の作成方法
┗計算単価に変動手当項目を含む場合
・設定した計算単価の確認方法
┣計算確認タブから確認する
┗計算作成タブから確認する
・計算単価作成の注意点
計算単価の作成について
「計算単価の作成」では、「時間外単価」「欠勤単価」「遅早単価」など、時間外手当や欠勤、遅早控除などを算出する際に利用する単価を、計算式を用いて算出する場合に単価の計算式を簡易的に設定する際に利用します。複雑な計算式を作成する場合は、▶計算作成タブで操作します。
初期設定では、既定項目の「時間外単価」「欠勤単価」「遅早単価」が計算単価として登録されています。計算単価項目を追加する場合は、給与マスタ>▶係数単価タブ>給与(賞与)項目>個人項目から追加することができます。
既定項目の既定の計算式は以下の通りです。計算単価を算出する際に、基本給以外の手当項目を追加したい場合など、既定の計算式とは異なる計算式を設定する場合は「計算単価の作成」をご活用ください。
既定名称 | 既定の計算式設定 | 端数設定 |
---|---|---|
時間外単価 |
・月給者:従業員の基本給 ÷ 基礎時間 ÷ 基礎日数 |
なし |
欠勤単価 |
・月給者:基本給 ÷ 基礎日数 |
なし |
遅早単価 |
・月給者:基本給 ÷ 基礎時間 ÷ 基礎日数 |
なし |
「計算単価の作成」では、では一般的な計算方法に基づき、以下の計算式で計算単価を求めます。
月給者 |
(月額基本給+毎月固定で支給される諸手当) ÷ (1日の所定労働時間 × 月平均所定労働日数) |
日給者 |
日給 ÷ 1日の所定労働時間 ※「毎月固定で支給される諸手当」がある場合は、「毎月固定で支給される諸手当 ÷(1日の所定労働時間×月平均所定労働時間)」が加算されます。 |
時給者 |
時給 ※「毎月固定で支給される諸手当」がある場合は、「毎月固定で支給される諸手当 ÷(1日の所定労働時間×月平均所定労働時間)」が加算されます。 |
計算単価の作成方法
※欠勤単価の作成方法については▶こちらをご確認ください。
- 事業所画面のサイドメニュー計算処理>計算式>計算設定タブで計算式作成のプルダウン(▼)から「計算単価の作成」を選択します。
- 作成項目を選択します。初期設定では「時間外単価」「欠勤単価」「遅早単価」が登録されています。(こちらでは「時間外単価」を例にご案内します。)
- 以下A~Eの項目を設定します。
項目名 説明 A 作成する計算単価に含む「毎月固定で支給される諸手当」を選択します。
※こちらの機能は計算式作成時の補助機能です。計算設定タブ画面上に選択した手当の情報を保持することはできません。すでに設定されている計算式の内容を確認する場合は、設定した計算単価の確認方法をご参照ください。
時間外手当の場合、労働基準法では以下の賃金・手当については割増賃金の計算から除外することが認められています。
①家族手当 ②通勤手当 ➂別居手当 ④子女教育手当 ⑤住宅手当 ⑥臨時に支
払われた賃金 ⑦1か月を超える期間ごとに支払われる賃金※このほか、「固定残業手当」相当の手当は、みなし残業手当のため対象に含みません。
※手当分類「固定」以外の「変動(入力表)」「変動(計算式)」手当を計算単価に含める場合は、計算設定後に計算作成タブで計算式の編集が必要です。詳細は▶こちらをご覧ください。
B 従業員情報の設定単価を優先する
従業員情報>▶手当控除タブ>個別給与項目単価>「時間外単価」欄に入力がある場合はその値を使用し、入力がない場合は計算した時間外単価を使用する場合にチェックを入れます。C 日給・時間給の場合は「基本給」のみを対象とする
日給または時給者で、毎月固定で支給される諸手当がある場合でも、時間外単価の計算は「基本給」のみを対象とし、他の固定手当を算入しない場合にチェックを入れます。D 基礎日数・基礎時間を手入力する
給与マスタ>▶係数単価タブの「基礎日数」「基礎時間」の登録値を表示します。係数単価に入力がない場合や設定値と異なる値を設定する場合は、チェックを入れて手入力します。
※1時間あたりの賃金ではなく、1日あたりの賃金として計算単価を設定する場合は「基礎時間」欄は「1」と入力します。欠勤単価の作成方法は▶こちらをご確認ください。E 円未満の端数処理を選択する
計算で求められた単価に円未満の端数が発生した場合の処理方法を、「処理しない」「切り上げ」「切り捨て」「四捨五入」から選択します。
- 「保存」をクリックします。
計算単価に変動手当項目を含む場合
計算単価の計算式に手当分類「変動(入力表)」「変動(計算式)」項目を組み込む場合は、計算設定タブで計算式を作成後に、計算作成タブで計算式を編集する必要があります。
- あらかじめ計算設定タブで計算単価の計算式を設定しておきます。
- 計算作成タブを選択し、計算単価グループから計算式を編集する項目を選択します。
- 日本語訳欄を参考に、直接作成欄の変動手当項目の冒頭にある「Em」を削除し、保存します。
【変更前】
【変更後】
設定した計算単価の確認方法
計算確認タブから確認する
計算処理>計算式>計算確認タブを表示します。左上「給与」を選択し、確認したい計算単価の名称をクリックすると「現在の計算式」欄に現在設定されている計算式が表示されます。計算に使用する項目は項目名がピンク色で表示されます。計算確認タブの詳細は▶こちらをご確認ください。
計算作成タブから確認する
計算処理>計算式>計算作成タブを表示します。左上「給与」を選択し、「項目グループ:計算単価」「作成項目:確認したい単価名」を選択すると「現在の計算式」欄に現在設定されている計算式が表示されます。こちらの画面から計算式の修正も可能です。操作方法は▶こちらをご確認ください。
計算単価作成の注意点
時間外単価を求めるにあたり、以下のような条件の場合は「計算単価の作成」による単価の作成はできません。それぞれ設定方法は以下のリンク先でご紹介します。
- 賃金規程等で「1ヶ月あたりの所定労働時間」で計算するよう定められている場合(準備中)
- 部署や職種または個人ごとに所定労働時間が異なる場合(準備中)