月額変更届管理画面では、FORROUに登録されている全事業所の月変判定と月変処理の進捗状況を管理します。
目次
・月額変更届管理画面について
┗月額変更届管理画面に表示される対象者の条件
・月額変更届管理画面の表示方法
・月額変更届管理画面の操作方法
・項目説明
・月変判定について
┗固定的賃金の変動の判定について
・給与CSVデータ取込をおこなう場合の注意点
・遡って給与計算・確定・修正をおこなった場合の対応方法
・月額変更届の申請データを効率的に作成する方法
・「状態」欄の変更方法
┣「申請状況」が終了の「状態」を終了に変更する
┣チェック対象行の「状態」を終了に変更する
┗状態が「終了」のデータを非表示にする
・月変チェック よくある質問
月額変更届管理画面について
月額変更届管理画面では、画面上部「年月分」で選択される「〇月分」を最終月として、過去3ヶ月分の確定給与に対する月変データを表示します。
※「年月分」は支給月ではなく、給与データ領域作成時の「〇月分」を指します。
毎月の給与を確定した時点で月変データを作成・保存しているため、年月を遡って給与計算・確定・修正をおこなった場合は、対象3ヶ月の最終月給与を再確定する操作が必要です。操作方法は「遡って給与計算・確定・修正をおこなった場合の対応方法」をご確認ください。
(例)「年月分:2月」を選択した場合、2月分給与データを確定した時点で作成された月変データを表示します。月変データは、過去3ヶ月分(12月分、1月分、2月分)の確定済み給与データをもとに、2月分給与確定時に作成されます。
月額変更届管理画面に表示される対象者の条件
対象3ヶ月の最終月の給与計算時点で、従業員情報>▶社保労保タブ>「社会保険資格取得年月日」「社会保険喪失年月日」および「標準報酬月額」の登録内容から指定した期間の社会保険被保険者を判定し表示します。(月変データは給与確定時に作成されます)
対象者が表示されない場合は、従業員情報を修正後、対象期間の最終月給与計算の「確定取消」し、▶給与計算時必要なマスタを現在の状態に更新後に再計算・確定の処理が必要です。
月額変更届管理画面の表示方法
【事業所一覧画面から表示する方法】
- 事業所一覧右上の「月額変更届」をクリックします。
- 月額変更届管理画面が表示されます。
【給与入力計算画面から表示する方法】
対象3ヶ月の最終月の確定済み給与データを開き、給与入力計算画面の右上「月額変更届」からも表示できます。
月額変更届管理画面の操作方法
項目名 | 説明 | |
---|---|---|
A | 事業所 | プルダウン(▼)から事業所を選択することで、指定した事業所のみ表示できます。黄色のボックスに事業所名の一部を入力することで、絞り込みも可能です。 |
B | 年月分 | 月変対象期間の最終月を選択します。 ※支給月ではなく、給与データ領域作成時の「〇月分」を選択してください。 (例)「年月分:2月」を選択した場合、2月分給与データを確定した時点で作成された月変データを表示します。月変データは、過去3ヶ月分(12月分、1月分、2月分)の確定済み給与データをもとに、2月分給与確定時に作成されます。 |
C | 再取得 | クリックすると指定した年月分のデータを再読み込みします。 |
D | ・月変対象 ・月変疑い ・月変でない |
各判定のチェックを外すと、各判定に該当するデータが非表示になります。 |
E | 状態が終了を非表示 | チェックボックスにチェックを入れると、「状態」欄が「終了」のデータが非表示になります。 |
F |
「・・・」をクリックすると下記の変更が可能です。 また、「Excel出力」を選択することで月額変更届管理画面に表示されている内容をExcel形式で出力できます。印刷して内容を確認する場合などにご活用ください。 |
|
G | 月額変更届 | 画面左端のチェックボックスにチェックを入れ、「月額変更届」をクリックすると、対象者が選択された状態で「社会保険_月額変更届」画面に遷移し、申請データを作成することができます。※申請は事業所単位でおこなうため、同一事業所の従業員のみ選択します。 詳細は▶こちらをご確認ください。 |
項目説明
項目名 | 説明 |
---|---|
事務所名 | 事業所情報>▶基本情報タブの会社名が表示されます。 |
姓名 | 従業員の姓名を表示します。 |
状態 | 月変処理の状態を「未処理」「処理中」「終了」で表示します。状態のチップは手動で変更する必要があります。操作方法は「状態欄の変更方法」をご確認ください。 |
変動 | 固定的賃金の変動がある場合に、上下矢印↑↓が表示されます。 ソフトで判定している固定的賃金についての詳細は「固定的賃金の変動の判定について」をご確認ください。 |
差 | 3ヶ月間の社保対象額から平均の標準報酬月額を算出し、対象3ヶ月の最終月の給与データ領域作成時(もしくは給与計算マスタ更新時)に従業員情報に登録されている標準報酬月額と比較した等級差が表示されます。 |
月変 |
ソフトで自動判定した月変判定と備考が表示されます。 詳細は「月変判定について」をご確認ください。 |
備考 | |
クリックすると従業員情報画面が表示されます。 | |
クリックすると賃金台帳画面が表示されます。 | |
月給・日給・時給 | 対象3ヶ月の最終月給与計算時点で登録されていた従業員情報>▶基本情報タブ>「給与支給形態」が表示されます。 |
〇月分給与 ( 健保 / 厚年) | 対象3ヶ月の最終月給与計算時点で従業員情報>▶社保労保タブ>標準報酬月額欄に登録されている「健保」「厚年」等級が表示されます。 |
算出 ( 健保 / 厚年) |
対象3ヶ月間の社保対象額の平均月額から自動算出した「健保」「厚年」等級が表示されます。 70歳以上被用者は下記のように表示されます。 |
項目名 | 説明 |
---|---|
従業員No. | 従業員Noが表示されます。 |
給与Gr | 対象3ヶ月の最終月給与計算時点の従業員情報>▶基本情報タブ>「給Gr」(給与規定グループ)が表示されます。 |
備考 | ソフトが判別した確認事項を表示します。 |
申請状況・受付番号 |
▶月額変更届管理画面から月額変更届の申請データを作成し電子申請した場合、電子申請詳細画面の「状況」「受付番号」を参照して管理画面に表示します。 |
受付番号 | |
基礎日数 |
月変対象期間3ヶ月分の「基礎日数」を表示します。 基礎日数は、確定済みの給与データから下記の内容で集計されます。 ・月給者:暦日数 (例外) ・社会保険対象額が従業員情報に登録されている報酬月額の6割未満で、出勤日数が13日未満の場合 ・日給者・時給者(月給者以外):出勤日数+有給日数+休日出勤日数 (例外) |
社保対象額 | 過去5ヶ月分の確定済み給与データに保持されている社保対象額が表示されます。 |
令和〇年〇月改定(左) | 従業員情報>▶社保労保タブ>標準報酬月額欄の前々回の改定履歴が表示されます。 |
令和△年△月改定(右) | 従業員情報>▶社保労保タブ>標準報酬月額欄の前回の改定履歴が表示されます。 |
月変判定について
月変判定は「年月分」で選択している「〇月分給与」を確定した時点のデータを元におこないます。年月を遡って確定した給与データは月変判定に加味されないため、対象3ヶ月の最終月給与を「確定取消」し再度「確定」をおこなってください。(再計算は不要です。詳細は「遡って給与計算・確定・修正をおこなった場合の対応方法」をご確認ください。)
月変判定には「月変対象」「月変疑い」「月変でない(空欄)」の3種類があります。
月変判定 |
説明 |
備考欄 |
---|---|---|
月変対象 |
下記条件をすべて満たす場合は「月変対象」と判定されます。 ・対象3ヶ月の支払基礎日数が全て17日以上、または短時間労働者の場合は11日以上である |
下記項目についての参考情報が備考欄に表示されます。 ・等級差の増減 |
月変疑い |
「月変対象」の条件を満たさないが、下記条件をすべて満たす場合は「月変疑い」と判定されます。 ・対象3ヶ月の支払基礎日数が全て17日以上、または短時間労働者の場合は11日以上である ・3ヶ月平均月額に2等級以上の増額(減額)があり、固定的賃金も増額(減額)している ・3ヶ月平均月額に2等級以上の増額(減額)があり、固定的賃金は減額(増額)しているが、非固定的賃金が増額(減額)している |
下記項目についての参考情報が備考欄に表示されます。 ・等級差の増減 |
月変でない (空欄表示) |
下記の場合は月変ではないと判定され、月変欄は空欄で表示されます。 ・「支払基礎日数不足」または「等級差なし」または「等級差1」 ・「月変疑い」の条件を満たさない |
下記項目についての参考情報が備考欄に表示されます。 ・支払基礎日数不足の場合は「支払基礎日数不足」と表示 |
固定的賃金の変動の判定について
月変判定では、基本給、通勤手当(固定)、給与マスタ>手当・控除タブの手当分類で「固定」と登録している手当てを固定的賃金として給与計算結果の変動をもとに判定します。
基本給、通勤手当(固定)以外は、明細入力画面から一部計算で修正した場合でも判定されますが、基本給、通勤手当(固定)は下記のように計算結果ではなく従業員情報の登録内容をもとに判定します。
基本給 | 従業員情報>手当控除タブ>給与欄の「基本給」の変動を参照します。 |
通勤手当(固定) | 従業員情報>手当控除タブ>通勤手当欄で「固定」を選択した際に表示される固定額の変動を参照します。 |
基本給・通勤手当(固定)の判定基準となる金額を取得するタイミングは下記の通りです。
-
給与計算 : 新規給与データ領域を作成し、従業員を給与入力計算画面に対象者追加した時点で保持している従業員情報の基本給・通勤手当(固定)を基準に、給与確定時に固定的賃金の変動の判定をおこないます。そのため、従業員情報の基本給および通勤手当(固定)を整えたうえで給与データ領域を作成していただく必要があります。※条件変更よりマスタ情報を更新した場合は、更新時点で従業員情報に登録されている金額が取得されます。
- 給与CSVデータ取込み : 給与CSVデータ取込みをおこなう際は、取込み直前に登録されている従業員情報の基本給・通勤手当(固定)を基準に、取込み完了時(確定時)に固定的賃金の変動の判定をおこないます。固定的賃金の変動を判定させる場合は、従業員情報の基本給および通勤手当(固定)を整えたうえで、給与CSVデータを取り込む必要があります。
給与CSVデータ取込をおこなう場合の注意点
【月変判定について】
- 手当・控除項目を固定的賃金として取り扱うには、取込前に給与マスタ>手当・控除タブの手当分類を「固定」と設定する必要があります。
- 基本給・通勤手当(固定)の変動の判定には、取込み前に従業員情報>手当控除タブの基本給および通勤手当(固定)の登録が必要です。
【月額変更届の申請データ作成について】
- 給与CSVデータ取込をおこなうことで、月額変更届管理画面から月額変更届の申請データを効率的に作成することが可能です。操作方法は「月額変更届の申請データを効率的に作成する方法」をご確認ください。
遡って給与計算・確定・修正をおこなった場合の対応方法
FORROUでは給与データを確定した時点で各月の月変データを作成・保存しているため、年月を遡って給与計算・確定・修正をおこなった場合は、月額変更届管理画面に正しくデータが表示されません。
下記の操作方法で、対象期間の最終月給与を再確定し、月変データの再作成をします。
- 対象の事業所を開き、サイドメニュー「給与賞与」>登録一覧から対象期間の最終月給与データを選択します。
- 「確定取消」をおこないます。
- 「確定」をクリックします。(※再計算は不要です。)
- 月額変更届管理画面に再作成した月変データが表示されていることを確認します。
月額変更届の申請データを効率的に作成する方法
月額変更届管理画面から月額変更届の申請データを作成すると、FORROUに登録されている給与データを参照できるため、効率的にデータ作成ができます。
ホーム画面や事業所情報画面サイドメニューの「手続作成」から月額変更届を作成する場合は、対象3ヶ月の給与データを参照することはできません。給与計算をおこなっている、または給与CSVデータの取り込みをしている場合は、月額変更届管理画面から申請データ作成にお進みください。
申請データ作成には、事前に従業員情報および事業所情報の登録が必要です。詳細は▶こちらをご確認ください。
- 申請対象者は管理画面左端のチェックボックスにチェックを入れ、「月額変更届」をクリックします。
- 月額変更届の手続き作成画面に切り替わります。月額変更届タブのデータを確認します。必要に応じて追加入力・修正をおこないます。背景が灰色の項目は直接入力ができません。入力や修正が必要な場合は、従業員情報や事業所情報などのマスタ情報を整えたのち、手順1の方法で再度申請データ作成へお進みください。
- 添付ファイルがある場合は、画面を一番下に移動し「+」をクリックして添付します。
- 入力が完了したら「送信」をクリックします。
- 送信確認フォームの「送信」をクリックします。
※すぐに送信せず、申請データを一時保存する場合は「未送信トレイ保存」をクリックします。
「状態」欄の変更方法
月額変更届管理画面の「状態」欄はチップをクリックし、「未処理」>「処理中」>「終了」へと手動で切り替えます。
月額変更届管理画面から作成した月額変更届の電子申請の状況は、該当データ左端の下向き矢印をクリックし表示される画面内に「申請状況」として自動表示されます。
公文書ダウンロードが完了し申請状況が「終了」まで進み月額改定処理を終えたら、以下①②のいずれかの方法で複数データをまとめて「終了」へ切り替えることができます。状態欄を「終了」にすることで、該当データ行を非表示にすることができます。
①「申請状況」が”終了”の「状態」を”終了”に変更する
「申請状況」が「終了」になっているデータの「状態」欄を「終了」に一括で変更する場合は、画面右上「・・・」>「「申請状況」が終了の「状態」を終了に変更する」をクリックします。
②チェック対象行の「状態」を”終了”に変更する
画面左端のデータ行のチェックボックスにチェックが入っているデータの「状態」欄を「終了」に一括で変更する場合は、画面右上「・・・」>「チェック対象行の「状態」を終了に変更する」をクリックします。
状態が「終了」のデータを非表示にする
「状態が終了を非表示」にチェックを入れると、状態が「終了」のデータを管理画面で非表示にできます。
月変判定 よくある質問
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月給者で欠勤もない従業員データの備考欄に「支払基礎日数不足」と表示されます。なぜでしょうか?
⇒3ヶ月分の確定済み給与データのうち、年月を遡って給与確定した月を含む場合に「支払基礎日数不足」と表示されている可能性があります。対象期間最終月の給与を「確定取消」し、再度「確定」することで解消するかお試しください。詳細は「遡って給与計算・確定・修正をおこなった場合の対応方法」をご確認ください。
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「社保対象額」欄に、確定済みの給与データと異なる金額が表示されています。なぜでしょうか?
⇒年月を遡って確定済み給与データの修正をおこなった場合は、対象期間の最終月給与計算を「確定取消」し、再度「確定」することで月変データが更新されます。詳細は「遡って給与計算・確定・修正をおこなった場合の対応方法」をご確認ください。
-
過去月の給与データを古い年月分から順番に給与計算をおこなった、もしくはCSVデータ取り込みをおこなった場合、月変判定はできますか?
⇒あらかじめ従業員情報>▶社保労保タブ>「標準報酬月額」で改定履歴を登録しておくことで、過去月の給与計算の確定時や給与データの取り込み完了時に、当時の等級で月変判定がおこなわれます。給与CSVデータ取込をおこなう場合の注意点は▶こちらをご確認ください。
-
翌月払いの事業所で、直近の標準報酬月額改定を従業員情報で登録済みの場合、月額変更届管理画面ではどのように表示されますか?
⇒「月変疑い」の判定で、メッセージ欄に「直近の改定があります」と表示されます。直近改定時に管理画面から月額変更届の申請データを作成した場合は、をクリックすると詳細情報欄に申請状況と受付番号が紐づいて表示されます。
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年の途中から給与計算を始めましたが、月変判定が正しく表示されません。なぜでしょうか?
⇒3ヶ月分の確定済み給与データが整わない限り、月変判定は正しく表示されません。対象期間すべての給与データが確定されているかご確認をお願いします。また、年月を遡って給与計算や給与CSVデータ取り込みをした場合は月変判定を正しくおこなえないため、対象期間最終月の給与計算の「確定取消」をし、再度「確定」することで月変データを更新する必要があります。詳細は「遡って給与計算・確定・修正をおこなった場合の対応方法」をご確認ください。
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